たくさんのコメントありがとうございます
なんだろう、宅録って、雪が降る中暖かい家で過ごしているような楽しさと安堵感がある。それはまるで母親の胎内で、この世に出るときを待っているような、ゆったりと、そして無限の可能性を秘めているような。ナゴミハイツ、名曲の種が満ち満ちています。
スパン子(音楽家)
あんまり情報を知らずに高円寺の円盤で買いました。たまに、名古屋のミュージシャンは謎の進化の仕方をしてると東京の人に言われます。僕もそう思います。聴いててハイツの一部屋一部屋が見えました。
大橋裕之(漫画家)
音を聴けば「インディーズのコンピとか面白いんじゃない?」ってオトナが道楽で作ったモノではなく、音楽好きのどうかしてる人たちが手作りでどうにかまとめたモノであることは一発でわかる!グレイト!ほとんど知らない人たちっていうのも最高!
レーベル業の末席の立場で言わせてもらうと
いつも名古屋という土地に翻弄される。
インディーズのそれっぽいシーンが見えてこない。
では才能が不在かというと、そうではない。
現地に赴いてみるとようやくそれがわかる。
このコンピはその手間を省いてくれるぐらいの
現地感の生々しさがある。
行達也(TOWER RECORDSレーベル)
ナゴミハイツに住むひとたちは、お互いがどんな暮らしをしていて、どんな身なりをしているか、べつに興味がないんだろうと思いました。ただ、ときどき隣の部屋から洩れ聴こえる音楽に対しては、壁に耳を押し当てて、必死でメロディやリズムを追いかけているんだろうな、とも。
共生、包摂、インクルーシブ…マイノリティと社会のあり方については、いろんな単語が引き合いに出されて語られるけれど、人間は誰もが他人に言えない妄想を抱えている、と同時に、誰もが計り知れない宇宙を抱いて生きているんだ、当たり前に素知らぬ顔で暮らす俺もお前も、やっぱりマイノリティなんだよ、皆と同じにできないとか社会通念に馴染めないとか悩む前に、自分の中に埋もれているオリジナリティを掘り起こしたらどうだいーこの過剰な濃度のコンピレーションは、そんなことをぼくに問いかけてくれたような気がします。
この二枚組が良い作品か否か、それは分かりません。ただ、聴く価値のある作品であることは間違いない、全曲を聴き終えた後に残る疑問符や異物感を含めて、ナゴミハイツなんだろうなあ。
ゆーきゃん(シンガーソングライター)
物事に真摯に向き合えば向き合うほど、
おかしみというか、異常なというか、異質というか、変態的なというか、そんな雰囲気が帯びてきてしまって、
僕はそんな物事が人物が大好きです。
とくにDIY的に物事を作る人にはそんな人が多い気がします。
このアルバムにはそんな僕の大好きな音が
たっぷりと詰まっていて本当に愛おしい気持ちになります。
近藤 康平(ライブペインティングパフォーマー・絵描き)
ナゴミハイツ発売おめでとうございます。このアルバムを聴いてみて 旅先で手作りの丁寧な地図をもらったような気分になりました。そこには地元の人しか知らない場所や、有名なお店の裏メニュー 野良猫の縄張りや銭湯の湯船の温度まで いろんなことが書いてあって そんなコトを想像しているだけで楽しくなりました。
またナゴミハイツのある街を歩いてみようと思います。
加納良英(梅田ハードレイン店長)
「ヘンテコ」なもの
名古屋にライブに行くと、しばしば「名古屋の人」と思われていることに気づく。東京でもたまに「名古屋から来たんですか」と言われることがある。その度に「東京のバンドです」と言うと、「そうなんですか」と期待はずれな顔で言われる。僕らは、多分、名古屋に愛されていているんだと、言い聞かせながら、家路に着くのであるが、これは一体なんだろうと思ったりする。そして、名古屋での演奏中、しばしば得体の知れないものが出てきて、自分でも制御できなくてびっくりすることがある。よくよく考えてみると、自分から出てきたというよりは、もしかして、名古屋のもつ場所のエネルギーに引っ張りだされているのかもしれない。ホライズン山下宅配便も、幾度となく名古屋では温かく迎えてもらえてきた。東京と名古屋、また他の土地は何が違うのか僕なりに考えてみたい。
僕が知っている限りであるのだが、名古屋は(これは、僕が勝手に感じることなんだけど)「変な」ミュージシャンが多いと感じる。その中で、お客さんたちは、異物としてではなく、すんなり受け入れている印象が強い。言葉にすれば身も蓋もないのであるが「ヘンテコ」なものが、遮断されることもなく、色眼鏡で見られることもなく、フラットな状態のままで共存している。いや、もっと言うなら「ヘンテコ」なものが幅を利かしている。「ヘンテコ」なバンドが名古屋にとって「普通」なものだと、醸し出している。名古屋に行くと、たまに、対バン相手に「すいません。普通のバンドで」と申し訳なさそうに言われることがあるが、ここでは、「普通」のバンドよりも「ヘンテコ」なバンドが強いのだろうか?名古屋の人たちは、そういうものを求めているのだろうか?不思議だ。ついでに「ヘンテコ」なものが幅を利かしていると、みんな「ヘンテコ」の説明をしなくなる。「説明なんて余計なのだ。そんなものなくても良いのだ」と、なんでもかんでもありになってくる。わかりにくいものも、そのまま存在して良いということになれば、「ヘンテコ」は次の「ヘンテコ」を生み出して、「ヘンテコ」だらけになる。なんだ。ここは?と思うと、「こういうのもあるっしょ」という感じだ。市民権を得ている。さらに「ヘンテコ」なものが、大量発生して生きていける街。これが名古屋という土壌であり、文化なんだと思ったりする。東京に戻ってくると、夢から覚めたような気分になって、「ヘンテコ」なものは、説明を求められたりして、僕は、「あー」とか、「うー」とか言ってしまう。
「ナゴミハイツ」を聴いた。「美しいもの」も「かっこいいもの」もあるが、曲の長さとか、ハーモニーとか、「なんだ?これ?」というものが多い。基本「ピコピコの音」というテーマかと思いながら聞いていると、XTCの美しさを垣間見たりと、すぐに裏切られる。それが、何故か心地よい。「自分たち、ルールとかないですから」というメッセージなのか。いろんなものがあって、とにかく驚かされる。価値観はひとつに縛られる事なかれ!というメッセージだろうか。面白い。
黒岡まさひろ(ホライズン山下宅配便)
雲はたいてい雲にみえるんだけど
時々大きな獣にみえたりする。
ナゴミハイツを聴いているとき、
大きな怪獣の声が聴こえた気がした
ひとりひとりが孤独だけど
集まると大きな生き物だね。
なんておそろしくて、美しいんだ。
みとめられたいなぁ。
中村佳穂 (京都/ピアノと歌)
僕らが生きるような太陽系が、
実はたくさんあって、
しかもそれをいくつも含有する銀河系も、
実はたくさんあって。
それぞれに生きる者たちにとって、それぞれの宇宙があって。
全てのトラックがミニマルすぎて、得る印象が逆にマキシマム。
なんだこりゃ。
音楽ってカテゴリーからはみ出しまくり。
名古屋こわ~。
753812のコンピを聴かせてもらいました。
バラエティーに富んでいて、全部素敵だと音楽にゆるされる気持ちになる。
それから宅録でなんでも出来るという共感とともに嬉しい気持ちになりました。
中身の楽曲も聞き飽きなくて、何度もリピートしています。
YOK. ( http://yok.main.jp )
名古屋の音楽シーンについて語れるほどの知識はないけれど、角田波健太やジョセフ・アルフ・ポルカなど多くのユニークで洗練されたアーティストにはこれまで触れてきた。東京でも京都でもどこでもない名古屋、中部にしかない音の匂いと気配……それは、こんなにも飄々とした、でも、心の中でテヘペロしちゃったような茶目っ気あるものなんだね
岡村 詩野 (@sino_okamura)
オカザえもん音頭リミックスコンテストに応募してくださったフードコーツ様も収録されてますでござる!ポップな楽曲!2枚組!中部地区のシーンの一端を垣間見る!おすすめのコンピでござる。
オカザえもん ( http://okazaemon.co)
いったいナゴヤはどこまで奥があるんでしょうか?
ヨコだけかと思えばタテにもずんずん深くって、
ジャケを見たら、ほんとに地下にまでナゴミハイツが伸びてました。
それぞれ深く降りて行って音を鳴らしてるのに、
どこかで手がつながってるような。
和気あいあいなのにコミュニティ感ゼロ。
こんなところに、私も住みたい。
yojik ( yojikとwanda)
旨いラーメンは必ずしも特別な出汁、特別な麺を使ったものに限るわけではない。どこの家庭にでもある食材で作られたラーメンや、インスタントラーメンが極上な一杯な事もある。ラーメンはつまり時を選ぶ、寄り添うように。誰かの特別な一杯になりえる身近な一曲がこのコンピにはあるだろう。
マドナシ ( キツネの嫁入り)
決して和む事はなかった。
19組のアーティストが宅(個人宅のスタジオなどで)録でそれぞれの等身大を放ったもんですから決して和む事はありませんでしたよ。
パッケージ(和む)された物とのギャップも相まって、ドラえもん好きな俺としてはグルメテーブル掛けを連想してしまった。
違うか?!
グルメテーブル掛けは道具の中で一番ほしいやつなんすよ。
あっ。やっぱどこでもドアか。
753812はどこでもドアでもあります。
( 金山ブラジルコーヒー角田波健太 )
今回マスタリングを担当して感じたのは、『メロディーや歌詞/世界観といった作曲的なセンス』と『トラックの音のチョイスやミックスといった音響的なセンス』のバランスの良さ。
オーガナイザー福沢くんの他プロジェクトでマスタリングに関わった時にも、彼の作る音からはこういったバランス感覚を感じていたのだけど、今回は同じ感覚をもつ人達を高いレベルでよく集めたな〜と感じました。
マスタリングでは、そういったアルバム全体としての共通感を残しつつ、各々のアーティストの個性を活かせるように音をまとめていきました。
個性的なアーティスト達を楽しめる名古屋発コンピレーションCD!
NORI ( morning set, studio dubreel )